2010年の出来事

九州大学流域システム研究室の皆さんの大野川のたび

7月03日(土)〜04日(日)

主催:大野川流域懇談会

7月3日 7月4日 2010の出来事  home

井崎河川公園(奥嶽川・豊後大野市清川町)

7月25日に「井崎川あそびフェスタ」が開催される河川公園は淡く霧がかかり、どこからか子供の声が聞こえてきそうです。
河川プールが色々な川にあり、それぞれが人気の場所となっていることに驚いていました。
この旅の中で、白山河川プール、入田河川プール(河川公園)、井崎河川プール(河川公園)の3つの河川プールをみていただきました。
原尻の滝(緒方川・豊後大野市緒方町原尻)

平安時代からの歴史の匂いがする緒方町の水辺は豊でロマンを感じます。
川越し祭で神輿が渡る川の中の鳥居、その先の二宮神社、三宮神社、右の山すその上井路、原尻の滝上から取水される中井路、左の山すその下井路・・・と、日本の原風景を彷彿させる風景は日本農村風景百選に選ばれています。

つり橋を渡る人、滝つぼに降りて遊ぶ人、滝の上の歩道を歩く人・・・
各々が勝手に水辺を散策していました。
辻河原の岩風呂(緒方川・豊後大野市緒方町)

改修後の辻河原の土手は、すっかり石橋や周りの風景になじんでいます。
その片隅にある岩風呂を訪れる人は皆、興味を抱きます。
川が運んだ海の文化が点在する緒方は、石橋と緒方三郎惟栄の面影も重なって魅力的です。
緒方川の風景(緒方川・豊後大野市緒方町)

新赤川トンネル手前より緒方川を望む風景は、大野川流域でも屈指の景観を有しています。

緒方川が作った河岸段丘。、里山のすそに民家がたたずみ、育ちはじめた稲と石橋が架かる緒方川と里山の美しい景観を案内させていただきました。

上流に向かうと湧水のまち竹田市入田(にゅうた)に到着します。川沿いの道がありますが、バスの大きさと増水のため沈下した沈み橋を渡ることができず遠回りをしました。
 
入田河川公園・河宇田湧水(緒方川・竹田市入田)

河宇田湧水には雨のためか、水汲み客は少なく、ふる里川づくり事業でつくられた河川公園は、梅雨明けの来客のための手入れがなされていました。
川開きはもうすぐです。
 
明正井路石橋(水路橋)(緒方川・竹田市)

水路橋の周辺は整備され、以前とは見違えるようにきれいになっていました。ただ、石橋の手入れは若干乱暴で興味を薄れさせられるのは残念です。
右岸を歩いて長小野湧水まで散歩したかったのですが、雨と時間の都合でご案内できませんでした。
緒方川支流神原(神原川・竹田市神原)

神原の緒環(おだまき)で昼食。川仲間の三田井さんが出迎えてくれました。
 
食事が終わるやいなや、研究生はすぐに神原川に入り、魚や水生生物探しに夢中になっていました。本当に川が好きな研究生たちです。

アマゴが連れる場所です。
上流にはイワメも生息しています。

相次ぐ水害で、よぎなく繰り返して河川改修された神原の川も、大分落ち着いてきています。

少し下流にある橋の名前は「出会い橋」。二つの川が出合う場所には「出会い」という地名が多いです。
緒方川と本流の合流点、山崎川と本流の合流点、野津川と本流の合流点(吐合)など、多くの出会いの場所があります。
道路は、道路と道路が出会うという表現はないようです。(山の中の道は、「出会う」ということもあります)
 
円形分水(音無井路・竹田市百木)

円形分水を見るのは初めてのようで、この装置を知っている人は一人もいませんでした。

この円形分水を地道に伝えてきたのは、山手公園でお話をしてくれた吉弘先生です。中学校の先生時代には生徒をここに案内してくれ、水の大切さを教えていました。
ブッシュの中にあったこの装置も、今や観光名所の一つになっています。

周辺に植えられた米は古代米です。竹田市内には「赤米」を食べさせてくれるところがあります。
陽目の里(大野川本流・竹田市荻町)

県境にある陽目の里をご案内いたしました。
雨が多く、滝の上の水無し川に水が流れ、滝に流れ込み、滝は少し濁っていました。

河口から県境までの大野川を、支流を訪ねながら案内できましたが、どれだけ大野川をご理解いただけたか心配です。

 
本流に架かる大分県内の最上流に架かる橋(つり橋)。







寄り道をしながら大野川を下り、河童小屋へ。。。。
 
岩戸石橋(山崎川・竹田市荻町)

山崎川に架かる石橋をご案内しました。
江戸時代の石橋から、ごく最近架けられた橋を含めて6つの橋を見ることができる不思議な場所です。
新しい橋が架かったために誰も訪れないところになってしまった岩戸橋は武士の風格を有し、山中に静かにたたずんでいます。
山手河川公園(竹田市山手・稲葉川)

平成2年の水害でショートカットされ、旧稲葉川に河川公園がつくられました。この山手河川公園の維持管理をしている稲葉川を豊できれいにする会の前会長の吉弘先生が雨の中を迎えてくれました。

この場所は、ホタルが乱舞する場所でした。ホタル水路もつくられています。
また、百姓一揆のあったところで、その再現をしたいと熱く語っていました。

この水辺で、夏には子供たちとボート遊びをすることになっています。
 

   
気になる少年

この大野川の旅に一人小学生が参加しました。草むらがあれば一人で走っていき、水辺があればすぐに何かを探している。彼は一体何を求め、何を感じて帰っていったのか。。。非常に興味がある少年でした。いつか機会があれば聞いてみたいですね。

島谷先生より:

昨日一昨日は大変お世話になりました。阿蘇溶岩地帯を流れる川を見せていただきありがとうございました。
学生ともども大変お世話になりました。食事もおいしかったし、バスまで用意していただき本当にありがとうございました。
県の方々、大分河川国道事務所の方々にも休日にもかかわらず大変熱心にご案内していただき大変感謝しております。みなさまによろしくお伝えしてください。

さて、(幸野他川仲間の)大野川の研究ネタについてもいろいろと考えました。

大野川のネットワークを軸とした総合研究がいいと思います。
1. 大野川の流域連携成立過程の研究
 まず、大野川の流域連携の過程を精密に追いかける記述的研究が重要と思います。
 どのような連携か、どこに工夫があるのか?なぜ成功しているのか?他の連携とどこが異なるのかなどです?
 
2. 親水活動の実態調査
 大野川のどこでどのような活動が行われているのか?
 それは河川の特性とどのように結びついているのか?
 地域の活動とどのように結びついているのか?
 過去の祭りなどの伝統的な行事との関係はあるのか?

3. 河川プールの研究
 大野川の河川プールは全国的にも数少ない例であり、成功していると思う。しかし、失敗している事例もあると思う。
 それらの個々について河川特性との関係、地域との関係、維持管理体制、地域づくりへの貢献などについてまとめる。
 
 などですが、一つずつまとめていくことをお勧めします。協力すべきことがあったら言ってください。
 
そのほかメモ書きとして、研究ネタになりそうなもの
 
溢流堤:加藤清正の治水はどのようだったのか?
    地方誌、聞き取りなどによる調査
    
高田の輪中堤の成立と発展

親水活動実態と河川形態との関係の研究
 大野川の夏場の利用実態を河道の特性との関係でとらえる
・方法 夏休みのある1日に、大野川のどこで、どのように、何を、何人ぐらい遊んでいるかを調査
 できれば、関東の那珂川と比較  那珂川は25年前に調査してあるのでその結果と比べる 空間的比較 時間的比較

景観の研究 谷の景観比較 谷の大きさと地質との関係 それと町の立地 景観の雰囲気などのまとめ

というようなことで、大変興味深かったです。



中村さんより:

中村私もおじゃまさせていただきとても楽しかったです。おいしい食事、宿、出会いにありがとうございました。
当日はあいにくの雨まじりでしたが、以下の鳥類を記録しました。

カワウ、アマサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、トビ、サシバ、バン、イソシギ、キジバト、ホトトギス、ヤマセミ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、セグロセキレイ、モズ、カワガラス、ウグイス、オオルリ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ


大野川は観光地の多い川で、逆にいえば、素晴らしい景観が大野川に集まっているといっても過言ではありません。
研究のための大野川の旅ですが、流域を知っていただくには、このような旅でいいのかなと。。。
もっと深くご案内できればと反省しています。
この旅の中で何か興味を抱いて、研究室の皆さんの研究テーマを探し出していただき、再度大野に来ていただけることを願っています。
その為には、あらゆる協力をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(幸野)
 


16名の研究室のメンバーと延べ30名を超える川仲間で大野川の旅を終えました。
各地でお出迎えいただいた、佐々木重信さん、渡邊さん、佐々木哲也さん、竹之内さん、佐保さん、吉弘さん、ありがとうございました。
また、小屋でのおもてなしのお世話いただいた、安達さん、森さん、大塚さん、渡邊さん、大変だったことでしょう。
差し入れ等たくさんいただき、いい交流会ができました。
 
情報提供いただいた地域連携課の八坂さん、豊後大野土木事務所の池辺さん、その資料づくりに参加された皆さん、ご苦労さまでした。島谷先生も喜んでおられました。 
めいっぱいのおもてなしができたのも川仲間の皆さんが一つになり、皆さんの大野川への思いがよくわかり、それが一番うれしかったです。
追記:末松さん、写真を提供いただきありがとうございました。私の写真とあわせて希望者に配布させていただきます。
感謝(幸野)

 

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